「単価交渉を断られたらどうしよう…。」
「単価交渉ができる程の実力がないし…。」
初心者Webライターにはあるあるの悩みです。
単価交渉とは、言い方を変えればクライアントさんに対して

給料を上げてください
と言うようなもの。我々日本人としては、自分の口からなかなか出しづらい言葉ですよね。
とは言え単価交渉は、伝え方とタイミングさえ押さえておけば、初心者Webライターでも成功させられます。
本記事では、これまでに何度も単価交渉を成功させてきた私が、正しい単価交渉の方法について解説します。コピペOKのテンプレ文章も載せていますので、ぜひ参考にしてみてください。
Webライターにとって、単価交渉は必須!

Webライターとしての月収を増やしたいなら、単価交渉は必須です。
理由としては、下記の3点が挙げられます。
②クライアント側から単価を上げてくれるケースは稀
③ランサーズやクラウドソーシングには、思っているほど高単価の案件がない
実際私もWebライターとしての月収が停滞していた頃、それを打破できたきっかけが単価交渉でした。たしかに単価交渉は勇気のいる行動ですが、更なる上のステージを目指すうえでは避けては通れない道なのです。
Webライターが1日に生産できる文字数は限られている
1日=24時間は誰にとっても平等なので、捌ける仕事量には限界があります。Webライター初心者であれば頑張って1000字/h、上級者でも2000~3000字/hといったところでしょうか。
そもそもの前提として、Webライターの月収は、
月収=生産文字数(記事数)×単価
で決まります。
上記式中の「生産文字数(記事数)」は時間の制約を大きく受けるので、月収を大きくアップしたいのであれば「単価」を上げていく必要があります。限られた時間の中で仕事をするからこそ、単価交渉で実質的な時給を上げていくことが大切なのです。

時給や制作プロジェクト単位で雇われる場合は例外ですが、初心者の頃は文字単価or記事単価で受注するケースがほとんどです。
クライアント側から単価を上げてくれるケースは稀
ランサーズやクラウドワークスのライティング案件において、クライアント側で勝手に単価を上げてくれるケースは稀です。
クライアントとしては、安価でメディアを作り上げるためにランサーズやクラウドワークスなどのサービスを選択しています。安価で記事を書いてくれるライターは掃いて捨てる程いるため、クライアントは自ら単価を上げるメリットがほとんどありません。
自分から実力をアピールし、単価交渉をしなくては、いつまで経っても単価はそのままです。
ランサーズやクラウドワークスには、思っているほど高単価の案件がない
ランサーズやクラウドワークスのライティング案件は、残念ながら初心者向けの低単価案件が大部分を占めます。
例えばランサーズで「文字単価2円以上」で新規案件を検索しても、ヒットするのはせいぜい40〜50件程度です。この中から自分が書けそうな案件を選ぶとなると、高単価の仕事の選択肢は更に狭まりますね。
ではどうすれば高単価の案件を安定的に受注できるのかと言うと、以下のような選択肢があります。
・1度ゲットした高単価の案件を、できるだけ長く継続する
・低単価の案件を、単価交渉で少しずつ高単価にしていく
高単価の案件を安定的に受注する方法は限られているため、Webライターとしてステップアップするには単価交渉は避けて通れない道なのです。
【テンプレで解説】Webライターの単価交渉の方法

下記が、私が単価交渉の際に送っている文章の一例です。単価交渉の方法が全く分からない人は参考にしてみてください
●●様
継続でのご依頼ありがとうございます。
本件について、1点ご相談です。
継続で執筆するにあたり、もし可能であれば、文字数あたりの単価を上げていただけないかと思います。
実は今年に入ってから抱えている案件数が徐々に増え始め、新規案件に関しては文字単価1.3円以上の案件のみを受注するようにしています。
●●様には私がライターを始めた当初からお世話になっており、ご依頼頂いているテーマも得意分野で書きやすいものばかりです。
今後も●●様の案件を優先的かつ高品質で納品するためにも、文字単価を1.3円まで引き上げていただけないかと思います。
【提案内容】
現在:文字数2,000文字以上で2,000円(税・ランサーズ手数料別)
↓
次回:文字数2,000文字以上で2,600円(税・ランサーズ手数料別)こちら側の都合で一方的な依頼をしてしまい、申し訳ありません。
単価を上げていただいた際は、納品ペースをこれまで以上に早めることもできます。
具体的には、3日に1記事程度のペースで納品可能です。
より良いメディアを作り上げていくためにも、ご検討の程宜しくお願いします。
人と人のやり取りであるため、絶対にこれが正解という書き方はありません。私の場合は、あまり情を挟むことなく、ビジネスライクに交渉をしています。
単価交渉時に送る文章において、具体的に心掛けるべきポイントは4つです。
②単価を上げて欲しい理由を添える
③具体的な希望単価を示す
④追加の提案をする
それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
【ポイント①】結論(単価を上げて欲しい旨)を1番最初に示す
本件について、1点ご相談です。
継続で執筆するにあたり、もし可能であれば、文字数あたりの単価を上げていただけないかと思います。
単価交渉において、長い前置きは逆効果です。長い前置きをすると、「結局何が言いたいの?」と思われてしまいます。Webライティングにおいても“結論ファースト”とよく言われていますよね。
まずは「単価を上げて欲しい」と宣言したうえで、理由や事情を説明していきましょう。
【ポイント②】単価を上げて欲しい理由を添える
実は今年に入ってから抱えている案件数が徐々に増え始め、新規案件に関しては文字単価1.3円以上の案件のみを受注するようにしています。
単価交渉を成功させる鍵は、理由を添えることです。そもそもの前提として、クライアントはWebライターに支払う報酬を増やすと、その分予算が圧迫されます。積極的に単価を上げるメリットはほとんどありません。
そこで、クライアントに対して「単価アップはやむを得ない」と思わせる必要があります。今回の例文においては、以下の2点を主張しました。
- 手持ちの案件が増えている
- 受注ボーダーを引き上げたため、このままでは継続できない
ただ「単価を上げて欲しい!」とアピールするのではなく、きちんと理由を添えましょう。
【ポイント③】具体的な希望単価を示す
【提案内容】
現在:文字数2,000文字以上で2,000円(税・ランサーズ手数料別)
↓
次回:文字数2,000文字以上で2,600円(税・ランサーズ手数料別)
ただ「単価を上げて欲しい」と伝えるだけでなく、具体的な希望金額も提示すべきです。金額面を相手に委ねてしまい、数十円単価が上がっただけでは意味がありません。
「これなら納得できる」という金額を提示しましょう。
【ポイント④】追加の提案をする
単価を上げていただいた際は、納品ペースをこれまで以上に早めることもできます。
具体的には、3日に1記事程度のペースで納品可能です。
単価交渉に際して、追加で提案できることがあれば、積極的に提案しましょう。クライアントが「単価を上げることにメリットがある」と思ってくれれば、単価交渉の成功率は一気に上がります。
今回は「納品ペースを上げられる」というアピールをしました。他には、以下のような提案も有効です。
- 画像の選定
- WordPressへの直接入稿
- meta descriptionの作成
etc…
ただしあれこれ追加作業を提案した結果、単価が上がったにも関わらず時給が下がってしまう恐れもあります。希望する単価と見合った提案を心掛けましょう。
失敗も覚悟しておこう!
当たり前ですが、単価交渉は必ず成功するわけではありません。もし単価交渉を断られたら、ちょっと気まずくなったり、最悪の場合継続での依頼がなくなったりすることも。
仮に単価交渉に失敗しても、現在の仕事を継続したいのであれば、以下のような一文を最後に付け加えておきましょう。
※あくまで「希望」ですので、もし不可能であれば今まで通りの単価でも大丈夫です。

ただしこの書き方だと、「じゃあ、単価アップはしなくていいよね^^」と思われてしまう可能性もあるので悪しからず…。
単価交渉が成功しやすい3つのタイミング

Webライターの単価交渉は、タイミングも非常に重要です。タイミング1つで、交渉の成功確率は大きく変わってきます。
ここでは、Webライターの単価交渉が成功しやすいタイミングについて解説します。
【タイミング①】継続的に記事を納品し、クライアントの信頼度が増してきたとき
「信頼のおけるWebライター」という地位が得られると、単価交渉の成功確率はグッとアップします。当たり前ですが、クライアントは何の信頼もない人に多くのお金を払おうとは思いません。信頼できるからこそ、「もうちょっと払ってもいいかな」と考えます。
目安としては、下記の条件を満たしたタイミングなら、単価交渉の余地ありです。
・クライアントからの修正依頼がなくなった
・「クライアントを100%満足させている」という自信が出てきた
クライアント側の負担が少なくなり、かつ他のライターと差別化が図れるようになったら、単価交渉をしてみましょう。
【タイミング②】こちらから追加提案ができるとき
こちらから追加の提案ができれば、単価交渉をする余地が生まれます。クライアント側としては、ただ単価をアップするだけでは、自分が損をするだけです。つまり「単価をアップするメリット」が求められます。
単価交渉をする際の追加提案の一例としては、下記のようなものがあります。
・SEOを考慮したタイトルや見出し設計をこちらから提示する
・共起語をリストアップしたうえで、記事に盛り込む
・公開された記事をSNSで宣伝(ある程度影響力のある人限定ですが…。)
あくまで一例なので、「追加でこんなことができそう!」というアイディアがあれば、希望の単価と一緒に提示してみましょう。
【タイミング③】追加の対応事項を依頼された時
継続依頼を受ける際、下記のような追加の対応事項を依頼されたら、単価交渉をするタイミングと言えます。
・画像の選定
・SEOを加味したテーマ・キーワード選定
むしろ最初はお願いされていなかった作業をするなら、単価が上がって当たり前です。追加の対応事項を易々と受け入れるのではなく、積極的に単価交渉をしましょう。
そもそも単価交渉が不可能なクライアントもいる

Webライターにとって単価交渉は重要なアクションですが、そもそも単価交渉が不可能なクライアントも存在します。具体的には、以下のようなクライアントです。
②予算変更ができないクライアント
③複数ライターをオープンに管理しているクライアント
①予算がないクライアント
記事を外注する際、クライアントは必ず予算を設けています。
予算に余裕があれば、優秀なWebライターを手放さないために多少の出費は許されます。しかしカツカツの予算でメディアを運営していたら、そう簡単に単価交渉には応じられません。予算オーバーであれば、仕方なく別のWebライターを探します。
実際私も、

予算の都合上、これ以上は単価アップできません。
と単価交渉を断られたことが多々ありました。
予算の都合で単価交渉が不可能なら、残念ながら諦めざるを得ません。
②予算変更ができないクライアント
予算が多い・少ないに関わらず、さまざまな事情で予算変更ができないクライアントも存在します。
例えば自分がやり取りしているクライアント本人が、予算変更の権限を握っていないパターン。企業によっては少額な予算変更でも、いちいち上司や財務部の承認が必要な場合もあります。
ちなみに私が経験的に単価交渉が成功しやすいと感じたのは、個人でアフィリエイトサイトを運営するクライアントです。個人でアフィリエイトサイトを運営するクライアントは、サイトにかける予算は全て自分で決められます。よって絶対に手放したくWebライターに対しては、極端な話いくらでもお金が払えるのです。
相手が予算変更の権限を握っているのかどうかでも、単価交渉のしやすは変わってきます。
③複数ライターをオープンに管理しているクライアント
近年クラウドソーシング上で増えている、複数のライターをオープンに管理する仕事形態。具体的には、Chatwork上のグループに複数のライターを集め、Googleスプレッドシート上で進捗管理を実施します。
複数のライターがオープンに管理される場合、誰か1人の単価をアップさせてしまうと、不平等が生じます。

Aさんが〇円なら、私も同じにしてよ!!
複数のライターが同じグループにいる限り、全員の単価を統一しないとトラブルに発展しかねないので、基本的に単価交渉は不可能です。複数のライターをオープンに管理する仕事に参加する場合は、同じ単価で納品し続けることを覚悟しましょう。

個別チャットでこっそり単価交渉を持ち掛ける方法もあるけど…まぁ成功確率は低そうですね…。
【まとめ】Webライターは積極的に単価交渉をすべき
Webライターとして高収入を目指したいなら、単価交渉は積極的にすべきです。とは言え単価交渉に慣れていないと、「断られたらどうしよう…。」という不安もありますよね。
単価交渉時の文章で迷ったら、以下の4つのポイントを意識してください。
②単価を上げて欲しい理由を添える
③具体的な希望単価を示す
④追加の提案をする
これまで単価交渉をしたことがない人も、これを機にぜひ実施してみてください!
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